2007年03月27日

ドラマ 華麗なる一族

●企画 ・・・ 瀬戸口克陽 植田博樹
●プロデューサー ・・・ 福澤克雄 石丸彰彦
●演出 ・・・ 福澤克雄 山室大輔
●原作 … 山崎豊子 「華麗なる一族」
●脚本 ・・・ 橋本裕志
●音楽 ・・・ 服部隆之
●キャスト ・・・ 木村拓哉 鈴木京香 長谷川京子 山本耕史
山田優 相武紗季 仲村トオル 吹石一恵 稲森いずみ 多岐川裕美 成宮寛貴 平泉成 西村雅彦 笑福亭鶴瓶 西田敏行 武田鉄矢 津川雅彦 柳葉敏郎 原田美枝子 北大路欣也
●製作 ・・・ TBS 2006

時は1960年代後半の神戸。
阪神特殊製鋼の若き専務・万俵鉄平(木村拓哉)は鉄に熱い情熱を持ち、ゆくゆくは世界に認められる鉄鋼メーカーを目指し奮闘していた。

鉄平の父である万俵大介(北大路欣也)は、都市銀行10位の阪神銀行オーナー頭取であり、万表家の家長であった。

万俵家では、毎年正月を志摩観光ホテルで過ごす事が恒例となっており、大介と共に、母・寧子(原田美枝子)、阪神銀行本店の貸付課長の次男・銀平(山本耕史)、長女の一子(吹石一恵)と夫の大蔵省主計局次長・美馬中(仲村トオル)、花嫁修業中の二子(相武紗季)、鉄平の妻・早苗(長谷川京子)と長男・太郎が着座していたが、その中に家族ではない高須相子(鈴木京香)が座っていた。

相子は子供たちの家庭教師として万表家にやってきたが、子供と有力者との閨閥結婚を仕掛けるなど万表家を取り仕切り、大介の愛人という権力者であった。

その集まりに仕事で遅れた鉄平はかつて愛した女性である鶴田芙佐子(稲森いずみ)にホテルで偶然出会う。

鉄平と芙佐子の出生には当人たちも知らない悲劇の温床があった…



フジテレビ開局45周年記念ドラマとして放映した『白い巨塔』と同様に、TBSの開局55周年記念番組として放映したのが、同じ山崎豊子原作の『華麗なる一族』

今回放送されたドラマ『華麗なる一族』でも、山崎豊子らしいリアルかつ人間洞察に優れた作風は健在で、視聴者に一石を投じる作品となっています。


世界に通用する鉄作りを夢見て、志を全うしようとする子・万俵鉄平と阪神銀行と万俵家を守る為に、野心を燃やす父・万俵大介。

大介の野望の為に、家族や周りの人間は振り回され、自分のことより相手の事を第一に考える鉄平に周りの人間は期待する。

全く正反対の二人を投影して、家族がお互いを信じて、お互いの為に生きる大切さや営み(仕事やものづくり)に対して志を持つ事の重大さを訴えています。

エンディングでは、あまりにも残酷な鉄平の最期が描かれていますが、キムタクの迫真の演技は凄まじいものがありました!

そこに向かう鉄平の複雑な気持ちを綴った手紙と共に、鉄平に対面する家族たちに突きつけられた衝撃の事実には、悔いても悔いきれることでなく、涙なしに観ることはできません…

ただ、ここで感動して終わりでなく、家族を信じ、思いやる大切さを再認識する場になれば、私たちにも幸せが降りかかってくるのではないでしょうか。

その後の銀行合併の席で、策謀が続くことを予感させていますが、一度、権力争いばかりに気を取られ志を失うと、結局は負けるまでその争いに晒され続け、大半の人は苦汁を飲まされることを暗示しています。

本編ではほとんど言葉でしか表現されなかった「志=夢の大切さ」ですが、例えばモノを作るときに、言われたままに漠然と作るのと、自身が興味を持ち、目的を持って作るのでは、出来るものは大きく変わります。

我々の日常で、ただ会社の言われたままに働いているだけという方が多いと思いますが、もし、会社の中にいても、夢を持って取り組めば、変化は必ずあるように感じます。

但し、その夢が自分の為でなく、相手のことを考えたものでなければ、人を動かす事は出来ないでしょう。


話が少々それましたが、この作品で一つ残念なのは『白い巨塔』と異なり設定が昭和40年代のままの為、若い出演者の雰囲気が時代とは異なるように感じました。

この時代に生まれていなかったので、その当時の映像を観てしか分かりませんが、もっと無骨でピッチリした感じのイメージがあります。

キムタクのように、スマートであんな髪型をしていた人が当時いたのかなあ?と疑問に感じますが、その当時に生きていた人がいれば、どう感じたのか教えてほしいです(^^)

ちょっとしたこぼれ話ですが、私は関西に住んでいるので、「阪神銀行」というとやたらリアルになっちゃいます。

今はもう「みなと銀行」と名称変更していますが、「みどり銀行」と合併する前に、「阪神銀行」をよく利用していました〜

名称だけでなく、万俵財閥は「岡崎財閥」、阪神銀行は「太陽神戸銀行」、阪神特殊製鋼は「山陽特殊製鋼」がモデルとされており、実際、「太陽神戸銀行」は「三井銀行」と合併して、「太陽神戸三井銀行(後のさくら銀行)」になっており、ドラマの最後で予感させたように、「住友銀行」との合併で、「三井住友銀行」になっています。

山崎豊子原作、服部隆之の音楽、木村拓哉をはじめとする豪華キャストと、凄まじい組み合わせ通りの素晴らしい人間ドラマに仕上がっています。

ぜひ、ご覧になっていない方は鉄平の最後のメッセージを感じて欲しい作品です。

私見的評価 94点

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posted by Ky'z at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | TBS系ドラマ
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